

Priviaは暮らしの中に静かに寄り添い創作のリズムを整えてくれる存在
ベルリン・プレンツラウアーベルク。落ち着いた街並みと緑あふれる風景が広がるこの街で、トーマス吉田さんは家族とともに暮らしている。ポツダム広場の中心部にある職場まで通いながら、ヘッドパティシエとしてデザートづくりに日々向き合う。
「このあたりは子育てにとても向いていて、自然や公園がたくさんあります。休日は子どもたちと外に出かけたり、美術館に行ったり。ベルリンは文化と歴史が根づいた街なので、暮らしていて刺激があります」
そんな日常のなかで、トーマスさんが何より大切にしているのが「感性のバランス」だという。仕事は集中力が求められるため、心をほぐす時間を意識的につくっているそう。音楽を聴くのもそのひとつ。
「静かな音楽が流れているだけで、空気が変わるんです。気持ちが落ち着いて、何かをつくる余裕が生まれる」
自然の風景や季節の変化、そして音楽――そうした日々の感覚が、トーマスさんのデザートにはそのまま投影されている。色使いや構造、質感に至るまで、自然な美しさを損なわないように丁寧に仕上げます。「ケーキって、見た目でも“味”が伝わるものだと思っています。できるだけ人工的にしすぎないよう、自然のなかからヒントをもらっているんです」
子どもの頃からお菓子作りに夢中になり、やがて職業に。理想とする世界を皿の上で表現できるよう、今もなお探究を続けている。そんな暮らしの中に、ひとつの“音”の存在がある。それが、「Privia」だ。
「Priviaが家にあると、生活に音楽がもっと自然に入り込んでくるんです。子どもと一緒に弾いたり、ちょっと気分を変えたいときに触ってみたり。まるで家具の一部みたいに空間に馴染んでいるので、特別な準備も必要ありません」
パティシエという職業柄、構成や質感へのこだわりは強い。そんなトーマスさんにとって、Priviaの音の広がり方や鍵盤のタッチには「つくり手」として共感する部分があるという。
「感覚的に心地いい、というのは大事なポイントです。音の柔らかさ、手の中で感じる反応、空間のなかでどう響くか、そのすべてが自然で、使い続けたくなる理由なんです」
ジャズをこよなく愛し、いつかミシシッピ州のジャズバーを巡るのが夢というトーマスさんにとって、Priviaはその憧れと日常をつなぐ小さなステージでもある。「音楽って、自分の感情や考えをそのまま音にできるツールですよね。料理と似ているところがあって、感覚を形にすることだと思っています。音楽があることで、家族との時間も、仕事への向き合い方も、豊かになっていくんです」
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name / Thomas Yoshida
job / Head Patissier
