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キーパーソンインタビュー【シェアードシステム・青木誠治氏】 | ハンディターミナル | CASIO

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物流DX推進で存在感増すミドルウェア
物流倉庫業務における情報通信端末機器導入の可能性広げる

text by月刊「LOGI-EVO」編集長 片岡信吾

月刊「LOGI-EVO」は、2021年8月に創刊されたあらゆる産業に関わるロジスティクスの総合専門誌です。

シェアードシステム(株) 代表取締役社長 青木 誠治 氏

シェアードシステム(株)
代表取締役社長

青木 誠治 氏

 

物流の継続性を確保するためには、サプライチェーンにおける物流DXへの取組が欠かせない。この物流DXの基礎となるのが荷物・商品に付されたデジタルデータのシステムへの取り込みであり、実際にはハンディターミナルやコードリーダなどの情報端末機器を使ったシステムの確立が必要。

そして、こうした情報通信端末用アプリケーションの開発・運用ツールとしてのミドルウェアが重要な役割を果たしていることを再認識すべきに違いない。そこで、今回は、物流DXで豊富な実績を持つミドルウェア開発ベンダー、シェアードシステム(株)の代表取締役社長である青木誠治氏にインタビューし、物流DXの現状と課題、今後の展望などについて話を聞いた。

お忙しいところ、大変にありがとうございます。まずは貴社の概要から伺いたいと思います。

青木:当社は1990年に設立され、以来33年間に渡り、物流を中心としたシステム開発を行い、その中で特に物流倉庫業務における情報端末アプリケーションを簡単かつ効率的に開発できるミドルウェアの自社開発ならびに販売を核として事業を展開しています。

物流分野での事業展開を拡大していくきっかけになったのが情報端末機器向けアプリ開発用ミドルウェア「HaiSurfシリーズ」の開発です。当社と直接お取引いただいている国際総合物流企業様で、当時、使用するハンディターミナルのメーカー・機種が変わるたびにアプリケーションを作り変えていたのですが、様々なハンディターミナルがある中でその選択にとまどい、スムーズな運用を滞らせる原因となっていました。

そこで、どのメーカー・機種にも対応できるアプリケーションを開発できればこの課題が解消できるとの考えから、試行錯誤を経て18年前に「HaiSurfシリーズ」開発にこぎ着けたわけです。その後もあらゆるハンディターミナルに対応できる機能を追加しながら現在の「HaiSurf3」開発にたどり着き、市場に提供させていただいています。その意味で当社の強みは、常に開発を継続しながら機能アップした製品を市場に送り出している点にあると考えています。

以前は、使用するハンディターミナルのメーカー・機種ごとにアプリケーションを変更しなければならなかったわけですね。現在、「HaiSurfシリーズ」のようなミドルウェアがある有り難さがよく分かります。

青木:当時はハンディターミナルメーカー側がそのための開発ツールもソフトウェアとして提供していたのですが、そのメーカーのツールで組んだアプリケーションは他社のハンディターミナルが動かないといったケースが少なからずありました。そこで共通化というか、同じプラットフォーム上で動く環境を整え、提供する必要があると考えたわけです。ハンディターミナルメーカーとしてはお客様の囲い込みができない状況になりましたが、オープンな環境下での競争となり、かえってメーカー・製品の優劣がはっきりしたのではないかとも思っています。

ハンディターミナルといっても本当に機種は様々で、棚卸業務に強かったり、受発注業務に強かったりといった個性・特徴があります。現在は、スピード重視の独自OSタイプ、キータッチ機能を備えたグリップタイプ、視認性を高めた画面重視タイプといった3タイプをどのメーカーも揃えていると思いますが、お客様の現場としては、これら機器を適材適所で導入したいと考えるのは当然のことです。現在はそのプラットフォームとなるミドルウェアがあるため、そのようなハンディターミナル導入が可能になりましたが、以前であれば、アプリケーション開発コストと手間を考え、最初からそのような導入の仕方をあきらめてしまうケースも多かったのではないでしょうか。

ありがとうございます。本当にその通りですね。では、物流分野における貴社のご実績についてお伺いしたいと思います。

青木:当社が展開している「HaiSurfシリーズ」は、物流の一つである物流倉庫業務においてすでに導入社数が800社以上、ライセンス数では8万ライセンス以上の実績があります。お客様の業種もアパレル、食品、流通、製造、電機、自動車、日雑卸等と幅広くあらゆる業種に広がっており、それぞれの倉庫側業務として利用されています。また、日本国内だけでなく海外についても11か国以上で導入実績があります。

海外ではアパレル関係が非常に多く、実用衣料品の製造小売を一括して展開するお客様の欧州での出店拡大に合わせて「HaiSurf3」の導入も進めていただいております。また、中国や韓国、あるいはアメリカなどでも物流倉庫での人手不足が顕在化していると聞きますので、今後省力・省人化を志向したシステム構築が進む中でハンディターミナルやミドルウェアの需要がさらに膨らむ可能性もあるのではないかと考えています。

なるほど。ちなみに物流分野におけるIT活用・DX推進の現状についてはどのような見られていらっしゃるでしょうか。

青木:物流分野では6年ほど前からIT活用が推進されています。さらにコロナ禍による社会変化に伴い、人手不足を緩和するための政策が各物流分野において実施されており、個人的には、物流分野における省人化・効率化の取組は着実に進んできていると認識しています。その意味で国の施策としての後押しはかなりあるものと思います。

ただ、根本的にITに関わる技術者が不足している(一説には80万人が不足といわれる)という現実はあると感じています。また、近年でこそ物流倉庫にロボットを導入する動きが出てきていますが、物流業界の経営層の方々のITリテラシーの問題もあり、現実には遅れているとの印象が拭えないのではないでしょうか。社内的には情報システム部門がある程度育ってきていて、発言力も強まっていると思いますので、ここが大きな転換期になると見ています。

今後、物流分野においてIT活用・DX推進を加速するための課題をしっかりと見据えないといけませんね。

青木 供給側である各企業と需要側の物流分野が共に課題をクリアするべきことに集中し、部分的なIT活用や、DX推進ではなく、全体的な仕組みの見直しを前提に取組を進めていく必要があると考えます。部分的なところで進めてしまうと、システム的には、新しい部分と古い部分との繋がりが障害となり、取組を進めていく上で困難な道のりとなり、IT化の速度を落とすのではないかと見ています。その中で、物流倉庫内でのWMS、ミドルウェア、情報端末機器の選択の重要性として、それぞれが親和性を持つ製品を選択する自由度が重要だと思っています。

最後に今後の貴社のご計画についてお聞かせください。

青木:今後、情報端末機器のOSがAndroid主流となりつつあることを踏まえ、当社でもAndroidに特化したミドルウェア「Rundlax」を2022年7月にリリースさせて頂きました。お客様をはじめ、SIメーカー様、WMSベンダー様、情報端末機器メーカー様に対し、より一層の省人化、効率化を実現するツールをご提供し、IT活用、DX推進の支えて参りたいと思っています。そして、当社も物流分野の一員として、今後の日本の物流社会環境を構築する手伝いをしていきたいと考えておりますので、今後ともご高配を賜りますよう何卒宜しくお願い申し上げます。

今後ますますのご活躍を期待しています。本日は大変にありがとうございました。

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