
Evergreen OCEANUS
グリーン という 新たな個性
エレガンスとは、いかに機能するか。その命題を“ブルー”という色に例え、あくなき挑戦を続けてきたOCEANUS。そこから生み出されるモデルごとの美しい独創の青・オシアナスブルーは、技術進化の結果であり、革新の象徴といえる。
そんなOCEANUSが、この度“グリーン”という新色に挑んだ2つのNEWモデルを発売する。ブルーをアイデンティティに持つOCEANUSが、なぜグリーンを採用したのか。そしてグリーンに託した想いとは。
今回のBLUE MOTIONSではNEWモデルの色彩表現に着目し、開発者の話を交えながら、その謎について迫ってみたいと思う。
ブルーグリーンの優美な輝き
まずは機能美を追求するOCEANUSのスタンダードモデル「Classic Line」から、フルメタルチタンによるソリッドなケース・ バンドデザインとシンプルで見やすいワイドフェイスが特徴のOCW-T4000をベースに、ブルーグリーンダイアルを採用した『OCW-T4000C-3AJF』。

Bluetooth®搭載電波ソーラー『OCW-T4000C-3AJF』
「OCW-T4000は昨今のビジネススタイルの変化を想定し、スーツだけでなく、カジュアルな服装にも合わせやすいモデルとして開発しました。この想いを体現するカラーバリエーションを検討し、アイデンティティであるブルーと爽やかなグリーンを掛け合わせたブルーグリーンを企画しました」。
エメラルドグリーンに輝く水面をイメージしたというこの文字板は、色の三原色のひとつである「シアン(水色に近い青緑色)」のような淡い色合いで、清潔感や優しい印象を与えてくれる。その繊細な色味は、文字板の表面を新開発のブルー蒸着、裏面を不透過のグリーン印刷で着色し、蒸着面から印刷面が透けて見える構造によって作り出されているのだが、完成するまでに約1年掛かったそうだ。
「蒸着を使用した輝度感のあるグリーン色はバラつきが多いためコントロールが難しく、文字板使いでの量産は困難だったのですが、今回の企画は上質なブルーグリーンの文字板が必須条件でしたので、何パターンも着色プランを立てながら緻密に色調整をおこなうことで、この文字板を開発することができました」。
インダイアル部のみで発電するソーラー充電システム“インダイアルソーラー”技術を採用し、ダークグリーンに配色された3つのインダイアル以外の文字板部分の不透過が可能となったことで、文字板デザインの自由度が高まり、この試みが実現できたのだと語る。

『OCW-T4000C-3AJF』 ¥115,500(税込)
スポーティなグリーンとブルーを独創的な色彩表現によって美しく融合させることで誕生したブルーグリーン。この新色は、果たしてオシアナスブルーといえるのだろうか。
「直球の青ではないので賛否はあるかと思いますが、理想の色合いを求め、こだわり抜いて開発したカラーです。言うなれば、チャレンジ・オシアナスブルーでしょうか。心惹かれる魅力的な青がオシアナスブルーだと思っていますので、この色が多くの方にとって新しいオシアナスブルーになることができたら幸いです」。
瑞々しく鮮やかなビビッドグリーン
続いては3針デイトアナログの「3 Hands Models」から、シリーズ初となるBluetooth®を搭載したOCW-T200Sをベースに、爽やかなグリーンダイアルを採用した『OCW-T200S-3AJF』。
「OCW-T200Sは“Clean Elegance”をデザインコンセプトに、エネルギー溢れる若い世代のビジネススタイルに合わせたモデルです。服装のカジュアル化が進むビジネスシーンの中で、『OCW-T4000C』と同じく爽やかで若々しいテーマで揃えたいと思い、グリーンにしました」。
シンプルで洗練された3針フェイスが特徴的なステンレスモデルに、材質自体を透過するグリーンにし、その上面から蒸着をかけることで発色の良いグリーン文字板を実現。光の三原色のひとつである「緑(青もそのひとつ)」が、穏やかで落ち着いた印象を与えながら、さりげなく個性を主張する。また効率的に受光発電する遮光分散型ソーラーを採用することで、透過しつつ上質さを追求している。
「オーソドックスな黒や白の文字板でなく、そしてブルーでもない。グリーンという色を選ぶ遊び心や若さを大切にする方の個性を引き立てる1本になればと思っています。ロゴにしかブルーを使用していないという思い切りも、そういった想いを込めています」。

Bluetooth®搭載電波ソーラー『OCW-T200S-3AJF』 ¥66,000(税込)
両モデルとも、世界6局の標準電波受信機能「マルチバンド6」や光を動力に換えるカシオ独自のソーラー充電システム「タフソーラー」、Bluetooth®を利用した「スマートフォンリンク」による時刻修正機能といった日常における実用機能を搭載。さらに熟練の技を要するザラツ研磨やチタンカーバイト処理によるケース・バンドの表面硬化など、細部に至るまで上質な仕上げを実現している。
グリーンが生んだ未来の萌芽
実は今回の2つのNEWモデルは、20代の若い企画者とデザイナーが“OCEANUSにもっと遊び心を”という想いを胸に、自分の着けたい理想のOCEANUSを目指して「色開発プロジェクト」を立ち上げたことから始まり、商品化に繋がったそうだ(ちなみにOCW-T200Sの型自体も若手デザイナーが手掛けている)。そもそも木や森などの自然の色であるグリーンは、生命力溢れる若さや希望を象徴する。彼らの夢や情熱をグリーンに込めた両モデルは、きっと同世代の若いビジネスマンの遊び心や挑戦心を腕元から引き立ててくれるはず。ぜひ一度、店頭で試着してみていただきたいと思う。

次なるエレガンスへの道標となる新たな個性として誕生した、まさに“エバーグリーン”なOCEANUS。それはいつまでも新鮮な常緑であり、時を超えて愛されるモデルとなっていくことであろう。
Text: BM編集部 | Photography: Masashi Nagao
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