第一世代 [1994~]
トリプルセンサー Ver.1
トリプルセンサーの誕生
プロトレックの代名詞であるトリプルセンサーは1994年に誕生。
バッテリー駆動により、方位、気圧/高度、温度を計測。
磁気センサー
MR素子(磁気抵抗素子)を使用したセンサーにより、地磁気を感知し方位を計測。
圧力センサー
シリコーン基板上の拡散抵抗が歪むことで起こる抵抗値の変化「ピエゾ抵抗効果」を利用し、気圧を計測。
温度センサー
温度に敏感なファインセラミック半導体「サーミスタ」を利用することで、温度を計測。


1994
ATC-1100
トリプルセンサー 初搭載
トリプルセンサー 初搭載モデル
1994年、カシオ初のトリプルセンサー搭載ウオッチが発売されます。そのころはまだプロトレックブランドは無く、トリプルセンサーを搭載したモデルは、「ATC-1100」として発売されることになります。「ATC-1100」は、プロトレックのプロトタイプといえるモデルです。このときのトリプルセンサーの高度計測は、富士山を想定した4000mまでしか対応していませんでした。

1995
DPX-500
プロトレック ブランドの 初号機
プロトレックブランド 誕生
1995年、「DPX-500」として、プロトレックブランドが誕生します。ユーザーの環境情報を取得し表示する「ATC-1100」のコンセプトを踏襲し、それまでに無いアウトドアウオッチブランドとしてスタートしました。
Episode
カシオのアウトドアウオッチとしては、プロトレックが誕生する2年前、1993年にOVERLANDという視認性を重視したアナログのアウトドアウオッチの発売を開始していた。また、さらにさかのぼる1989年に、半導体圧力センサーを搭載したセンサーウオッチ「BM-100WJ」を発売している。

1999
PRT-1400
高度計 6000m対応
高度計 6000m対応
本格的な登山をサポートするため、1999年から高度計の更なる改善に取り組みます。1999年発売の「PRT-1400」では、高度計測6000mに対応しました。

2000
PRG-40
ダイレクトボタンと 2層液晶搭載
高度計 10000m対応
高度計 10000m対応
2000年発売の「PRG-40」では、ついに高度計測10000mに対応します。世界最高峰のエベレスト(チョモランマ)でも標高8848mと言われています。
第二世代 [2002~]
トリプルセンサー Ver.2
ソーラー駆動の実現
カシオ独自のソーラー充電システム、
タフソーラーの搭載により、ソーラー駆動によるセンサー計測を実現。
磁気センサー
MI素子(磁気インピーダンス素子)の利用で、磁界検出感度向上、低電力化、ソーラー駆動を実現。
圧力センサー
Ø5.8mmからØ4.0mmへ小型化。体積比60%のダウンサイジングを実現し、計測精度も大幅に向上。
(※2009から実装。)


2002
PRG-50
トリプルセンサー Ver.2 初搭載
ソーラー充電システム “タフソーラー”を搭載
トリプルセンサーVer.1では、機能の向上による電池消費の増加という問題が発生していました。いざ使うときに電池切れでは時計としての使命を果たせないという思いから、カシオはソーラー充電システム(タフソーラー)により安定してセンサーを駆動させるトリプルセンサーVer.2を開発しました。そして、2002年に初搭載モデル「PRG-50」を発売します。
Episode
タフソーラーとは、蛍光灯の光でも発電するソーラーパネルと、内蔵の二次電池との組み合わせによる、カシオ独自のソーラー充電システム。暗所に放置すると一時的に表示を消す“パワーセービング機能”を搭載。1998年、G-SHOCKのDW-9300J(RAYSMAN)に初搭載されている。

2009
PRW-2000T
最高峰ライン “MANASLU” 誕生
圧力センサーを 体積比60%の ダウンサイジング
プロトレックアンバサダーの竹内洋岳氏による8000m級登山での使用感のフィードバックを受け、プロトレックの薄型化を改良テーマとします。試行錯誤の中、圧力センサーをØ5.8mmからØ4.0mmへ小型化し、体積比60%のダウンサイジングを実現しました。新開発の小型圧力センサーを搭載した「PRW-2000」は、薄型化しながらも世界6局の標準電波の受信機能や、2層液晶機能も搭載するなど、最高峰ライン “MANASLU” として発売されました。
第三世代 [2013~]
トリプルセンサー Ver.3
先進のセンサー技術が生んだ、 新たなるトリプルセンサー
95%のダウンサイジング化を実現した新開発の小型磁気センサーと、計測精度を高めた圧力センサーを搭載。
この新型センサーと処理能力を向上させたカシオ独自のセンサーICを組み合わせることで、トリプルセンサーの機能を飛躍的に高めた。
磁気センサー
95%のダウンサイジング化を実現。省電力化により連続計測時間を20秒から60秒に延長。
圧力センサー
センサーの計測精度を高めることで、より速く、正確な気圧/高度計測を実現。


2013
PRW-3000
トリプルセンサー Ver.3 初搭載
新開発の トリプルセンサー Ver.3を搭載
「PRW-2000T」より続くダウンサイジングの流れは、トリプルセンサーVer.3として実を結びます。2013年、小型化、低消費電力、計測精度の進化を遂げたトリプルセンサーVer.3を搭載した「PRW-3000」を発売。トリプルセンサーVer.3の恩恵は、ボディの薄型化や、軽量化、デザイン性の向上、多機能化など広範囲にわたります。とくに気圧計測精度向上は、高度を1秒間隔/1m単位で高速、高精度に計測が可能になり、急激な気圧変化をアラームで知らせるなど、アウトドアギアとしての性能も飛躍的に向上しました。

2016
PRW-7000
自動水平補正機能付き 方位計測搭載
方位計測の 機能が向上
2016年発売の「PRW-7000」では、加速度センサーを磁気センサーの補助として搭載することにより、腕の傾きを気にせずに使用可能な、自動水平補正機能付き方位計測を実現しました。真のユーザビリティを追求し続ける フル “アウトドアスペック” ギアとして、 その進化に終わりはありません。